近畿総合の試合後に

pigroboshow2007-09-03

どんなに点差が開いていても、絶対に届く。
どんなに周りに相手チームのファンがいても、ただひたすらに東レアローズを応援していました。
第3セット、この試合、3回目の25点が入った時から
私は顔をずっとあげて、東レアローズだけを見ていました。
JTの選手とファンが一体となった歓喜の波を肌で感じながら、東レアローズしか見ていませんでした。
「あの時」
と同じように、ダンさんが一番前に立っていました。
そのダンさんの一歩あとに、メイさんがいました。
表彰式が始まって、優勝したJTに対して、拍手を送りました。
表彰状〜副賞、5人の選手が次々に大会役員から笑顔で受け取るのを、このときだけは、まっすぐ見つめ勝者に対して敬意を込めて、心から大きな拍手を送りました。
続いて 準優勝の東レアローズにも心から拍手を送りました。
リィさんが敢闘賞を受賞した時は、凍っていた何かに暖かいものが溢れるような気持ちになれました。とても嬉しく思いました。
「リィさん、おめでとう」
横断幕を外しました。
選手を見送りたいと思って、通路に出た時に 東レアローズの選手にばったり会いました。
ありささんが顔を伏せていました。みんなの顔は、いつもの みんなの顔ではありませんでした。私は、その時、視線を下げて、通路を歩きました。
そして、未希さんに会いました。
通り過ぎて
このときの私の感情は、自分でもよくは分からないのですが
「未希さん」
そう 呼び止めていました。
未希さんもこちらを振り返ってくださいました。
一言だけ 声を掛けました。
その時、未希さんは笑って 頭を下げてくれました。
その時の笑顔は、思い出すと ちょっと涙が出てきそうになります。
私は、その時、どんな顔をしていたのかなと思います。
私も笑顔だったように思います。

通路に出てくる選手達に言葉は掛けれなかったけれど、ひとりひとりに心の中で、エールを送っていました。
みんな いつもと 違う笑顔でした。
最後に めいさんと ダンさんが出てきました。
ふたりは いつもよりも いつもよりも 笑顔だったように思います。
「応援ありがとう ございました」
丁寧にそう言って 笑顔でいました。
この日、同じアローズファンの方も 最後まで選手が出てくるのを待っていました。その気持は、すごく良くわかるように思いました。みんなを送りたいと思いました。
アローズバスのところにいったら、未希さんの座席のところはカーテンが閉められていました。
バスが出る時に、めいさんが笑顔で手を振ってくれるまで、手を振るのを忘れていた自分がいました。

「涙の数だけ強くなれるよ」
そういう歌のフレーズがあったと思います。
強くなれる そうだと思います。
試合後のマリもリオも、1年前の2人ではなかったです。
強くなれると。そう信じています。
でも、辛いこと、悩むこと、苦しいこと、悲しいこと、悔しいこと。
時に、負けてしまいそうになることが たくさんあって、それはとても しんどいもの、大変なことだと思います。
その しんどいことに立ち向かう選手、ひとりひとりを自分はとても尊いものに感じます。愛しく思います。私は「強さ」「完璧」なものより「弱さ」「未熟」であっても、頑張ろうとしている「人」が好きです。

「今日の試合を見たら、秋田に行きたくなる」
とても信頼しているあるアローズファンの方と、そんなお話をしました。
涙は選手を強くしてくる。
そして、涙は人を より一層深いものにしてくるのかもしれません。
東レアローズが前より、ちょっぴり深く好きになっている自分がいました。

……詳細なデータは、いつも取れるわけではないのですが、喜んでくださった方も多くいて、また ぼちぼちアップできたらしたいと思います。