アップルパイ

pigroboshow2008-10-03

青学との試合後に体育館を出る寸前で、飲んでいた2リットルのペットボトルの空を観客席に忘れていたのを思い出しました。
急いで、取りに戻って体育館から出ようとする時に、東海大学バレーボールチーム部長、成田先生の奥さんとバッタリ。
成田先生は、全日本女子チームのチームマネージャーもされている方です。
「おめでとうございます!やりましたね」
そう声を掛けたら、ご飯を是非、食べて行ってくださいと、おっしゃってくださいました。
以前から、何度かそう誘っていただいていたのですが、一度もお気持ちに応えることなく帰っていました。その日は、「たくさんありますから、是非」というのと、やはり青学戦の後、なんとなく体育館を去り難く思っていて、ご厚意に甘えることにしました。
「サキのお母さんが作ってくれた ご飯ですよ」
そう言って、混ぜご飯をいただきました。それが、本当にびっくりするぐらい美味しかったです。たぶん、こんなに美味しいものは食べた記憶がないぐらい美味しかったです。大袈裟じゃないとこがスゴイ。幸せになれました。
先生の奥さんがお作りになられた、おにぎりもいただいたのですが、こちらもめっちゃ美味しくてびっくりしました。
食べている間、サキさんを紹介されたOGの方が、
「かわいいじゃん」
そう言って、
「あなた、ナンバー3。ナンバー2が私で、ナンバーワン」
と成田先生の奥さんを指して、みんなで笑っていました。
お腹もいっぱいになって、帰ろうとした時に、成田先生の奥さんがアップルパイをくださいました。
「これは、主人が長野に行って、りんごをいただいて、私が作ったんですよ」
少し、私の仕事のことなどをお話しました。
偶然ですが、成田先生の奥さんが働いている職場と私の仕事には、縁がありました。
……もっとも、毎週末に応援に来られていた奥さんが働かれていることは知りませんでした。

1年前のことでした。

私の知り合いの函館のバレー少女が、東海大学女子バレー部の皆さんにバレーボールを教わりました。
そして、東海大学から色んなことを教わり、東海大学が好きになり、「ある言葉」を言いました。自分は、その言葉がずっと心に残っていました。

2007年の秋リーグ。その函館のバレー少女は、お金を貯めて函館から、お母さんとバレー部の友達の3人で東海大学の応援にやってきました。

2部に降格した東海大学は2部リーグ開幕戦を迎えていました。あの時、成田先生の奥さんは、2部リーグということで、これから試合が行なわれる体育館の場所とかもはっきり分らないようで不安のようでした。また、どこか複雑な気持ちもあったように思います。

試合後に、思い切って、奥さんに話しかけました。
「あの女の子達は、函館から東海の応援にやってきたんですよ」
そう言うと、本当に驚かれていました。嬉しそうに、そして、少し申しわけなさそうな顔をして、彼女達の元に走って行って、お話をされていました。

その後、体育館から帰る時に、どうしても、2部に落ちてしまい開幕を迎えた、「今」
東海に伝えたかった言葉を。
函館のバレー少女が言った言葉を、奥さんに伝えました。
「あの子は『東海のバレーを見るのが夢』と僕に言ったんですよ」
その時の成田先生の奥さんの表情は……ちょっと表現できません><

そして2008年。秋リーグ。青学戦の帰り。
空のペットボトルは先生の奥さんが捨てますからと強奪されました(汗)

アップルパイを家に帰って食べました。
やっぱり びっくりするぐらい 美味しかったです。