黒鷲旗3日目。
東レアローズはトヨタ車体との対戦。
アローズはDコートの第4試合ということで、Dコートの試合を楽しんでいました。
「東海を応援しているお兄さんですよね?」
声を掛けられて見ると、大学バレーの会場でもお見かけする方でした。
「はい」
小さな声で、
「シュリ、引退するみたいだよ」
突然の言葉に一瞬、意味が通じず。
「昨日、話したんだけど、どうも、そうみたい。応援してあげて」
ちょうど、Cコートでは、日立佐和と東九州龍谷高校の試合が行なわれていました。
「教えてくれて、ありがとうございます」
お礼を言って。
藤崎朱里選手、東海大学時代のコートネームはセナ。
日立佐和入部。
チャレンジリーグ降格となった日立佐和のキャプテンを務め、スパイク賞と最高殊勲選手賞を受賞。
今?なぜ?
引退などは、少しも考えていなかった。
日立佐和を応援している方たちが集まるスタンドに向いました。
スタンドで応援していて、最後にセナさんに何か贈りたいな、言葉を掛けたいなと思いました。
セット間に友人のところに行って、何かプレゼントを買ってきてもらおうと思いました。
そのとき、知り合いのアローズ応援団の方がいて
「聞き覚えのある声だなあ」
と声を掛けてくださいました。手短に事情を説明して。
試合、勝ちました。
セナさんの最後の試合。
東龍に負けて引退は嫌だと思い必死に応援しました。
試合が終わって、セナさんを待っていた。
「もしも、(引退について)聞けたら聞いてみたら?」
先ほどの方がそうおっしゃってくださいました。
でも、そのことは口にせず。
セナさんに
「また どこかの体育館に応援に行くから」
そう軽く声を掛けて、手を振った。
なんか 笑ってました。
その後、引退というより、別のスポーツへの挑戦ということをお聞きしました。
怪我などに気をつけて、元気に新しい道を頑張ってほしいです。
黒鷲旗大会中、自分にとって、もっとも大きな出来事がそれでした。
日立佐和が勝ち、アローズも勝ったけれど、心は晴れず。
土砂降りの心の中の黒鷲旗3日目でした。