お風呂に入ろうと思って，２階に下りていったら食卓の上に菓子折りが置いてありました。
母親が
「Ｈさん達の娘さんが今日，浜松に帰るんだって」
そう言いました。
ご近所のＨさんの娘さんが，出産をする為に戻られて１年ぐらい。
ちょっと色んな事情があったみたいで，戻るのが延び延びになっていたのですが，今日の夜，夫婦でお子さんと一緒に浜松に戻ることになったそうです。
自分は，あまりその娘さんやお子さんとは，面識は無かったのですが，母親はとても仲良くしていただいていて,よく娘さんとお話したり,お子さんと遊んでいました。
「今までお世話になりました。」
そう言って,さっき来たんだよと寂しそうに言いました。
「子供も，こっちにいて長かったのになあ」
それを聞いた時に,母親の気持ちが良くわかるような気がしました。
「お餞別を渡したいから,もっていてくれる？」
そう言ったら,母親は嬉しそうに笑いました。
「元気でねって言っておいてね」
出かける母親にそう言ってから,そういえば,自分はそのお子さんの名前を思い出せなくて,
「子供,なんて 名前だったけ？」
「TSUBASA」
ちょっとだけ,寂しそうな。それでいて,ちょっとだけ誇らしげに母親はそう言って,玄関を出て行きました。
春は別れの季節であるし,それは,また始まりの季節でもあり。
明日は第１２回Ｖリーグの最終週。東レ・アローズと共に今を頑張りたいと思います。
