のじぎく兵庫国体で
兵庫選抜との激しい試合のさなか，東レ・アローズのコーチ陣が片隅で滋賀県コールをはじめました。
僕らは，そのコールに合わせて滋賀県コールをしました。
ベンチの方を見た時。
偶然，冨田選手の姿が目に入りました。
あの時。冨田選手は自分がコートに出たくて仕方がなかったように思いました。
そういう表情をされていました。とてもチームに対する気持ちが強い選手ですから。
試合前の練習で，ミチさんが対人トスをされていて。動きがだいぶ軽やかになってきたように思いました。
少し 嬉しい気持ちになりました。
それが たとえ練習であったとしても，まだ本格的には動ける状態ではなかったとしても，東レ・アローズではなくて滋賀県のユニであったとしても。やっぱり嬉しい気持ちになりました。
でも，試合前の練習が終わる時，ミチさんは一番最後にコートから離れていきました。まだ少し足を気にされているようでした。
天才肌の俊敏な動きが印象的なミチさんだから，その後姿が切ないように心に残りました。
二人とも，国体では出場はかなわなかったけれど，チームの為に頑張っていました。自分の出来るベストを尽くしていました。戦っていました。
それが たとえ どんな小さな体育館でも。試合に出場できなかったとしても。自分自身の力では，どうにも出来ない苦しいこと，辛いことと戦ってきた選手がコートに帰って来たら，めいっぱい祝福したいです。
その時を楽しみに。
希望を胸に。
祈りながら待っていようと思います。
