加奈さんのことです。
近畿総合では、未希さんとミチさんがセッターとして出場されました。
データを持っているわけでもなく、これは私の感想でしかありません。
未希さんは、加奈さんに対してのトスは、他の選手と同じぐらいの数を上げていたように思います。ラリー中もセンターを使ったり、ここは「加奈さん」の場面で、ライトにきれいに上げたトスは、相手ブロックもついていけず、唸らせてもらいました。
これは勝手な解釈でしかないけれど、あまり加奈さんに本数を打たせたくなかったのかも……とも思いました。それは、ほんとに勝手な解釈です。
ただ、この大会の未希さんのゲームの組み立ては、ミチさんよりも良かったように思いました。
ミチさんは、加奈さんにたくさんボールを集めました。
JT戦では、隣で見ていたアローズファンが「ひどいんじゃないかなあ」と呟くほど、何度も上げていたラリーがありました。しばらく後に加奈さんが交代しましたが、打数のこともあったのかもしれません。
でも、自分はミチさんがボールを集めたことを好意的に思ってしまいました。
加奈さんを「エース」と思ってのミチさんのトスだと思いますし、ミチさんはエースを信じるバレーをしているのだと思います。それと。
加奈さんにボールが上がるその度に込み上げて来る感情、期待感は、素直に認めなければならないと思います。
加奈さんのスパイクは、まだ本調子ではないにしても、誰よりも大きく雄大で力強く美しく。メッセージをドンと心の芯に伝えてくれるように思いました。
ミチさんが、何度も上げたそのラリーの加奈さんは「大山加奈」でありました。
みんなが繋いで託したボールと気持ちを、一心に放つ「大山加奈」でありました。
たとえ、今の状態がどうであろうと、まだ 上っていく道の途中であったとしても、やっぱり「大山加奈」でありました。
惚れ惚れとしました。
