黒鷲旗 その1

東海がJTマーヴェラス岡山シーガルズPFUブルーキャッツと同じ組になった時、初戦のシーガルズとは、面白い試合になるのではないかと思いました。
ですが、実際には1セットは取ったものの、東海のいいところは、あまり見られませんでした。
「これが、現実なのかなあ」
思わず呟いていました。
いいゲームができるのではと、期待していたシーガルズとの試合が、かみ合わなかったことで、翌日のJTとの試合を思うと、暗い気持になってしまいましたが、最後まで東海らしいバレーボールをしてほしい。どんな結果でも、元気に明るく温かく応援しようと思いました。
JTの第1戦では、キム ヨンギョン選手が先発出場していなかったので、東海との試合も先発出場はないのではないかと思っていたのですが、先発で出場。
が、しかし。
バレーボールは、分からないですね。
いいゲームになりました。
印象的だったのは、養畑選手のながーいブロードに「どよめき」が起こったこと。
吉村選手が、その「すごさ」を表現してくれたこと。
ヨンギョン選手のスパイクを拾い、つなげて、つなげて、つなげて、決めて。
会場のあちこちから拍手が自然に湧き起ったこと。
ヨンギョン選手が渾身のスパイクを東海のコートに叩きつけてくれたこと。

3日間を通して、養畑選手が絶好調でした。
スタメン出場の河野選手も試合ごとに持ち味を見せてくれました。
山口選手も、近江選手も、吉村選手も、山岸選手も、家高選手も、試合ごとに良くなっていったように思います。

PFUとの試合後に、ある選手と通路であって、
「すごいね。強かったねえ」
と声を掛けました。すると、
「昨日の余韻が……」
続けて。
「でも、昨日が1番楽しかったあ」
ものすごく実感こもった言葉にドキリとしました。
JTマーヴェラスとの試合は、東海にとって、とても大きな宝物になったように思います。