国体関東ブロック 予選 その2

埼玉-神奈川の第1セットを見て、エレベーターで地下のサブアリーナに。


その時、東レアローズの福田コーチがビデオを撮影しているのを見ました。
一瞬、なんで?と思いましたが、国体で対戦する可能性がありますもんね。納得。
アローズの勝利のための「気持ち」、姿勢は、すごく誇りに思います。


地下アリーナ第1試合は、試合のテンポが速くて第2セット中盤でした。
茨城(日立)−栃木(宇都宮大学の選手が多かったですが、分からない選手もいて、混成チームかな?)
茨城、やはり強かった。
2-0のストレート勝ち。


第2試合。
千葉県(柏エンゼルクロス)−山梨県(山梨中銀)
第2試合は、東京都(GSS)−群馬県(不明)
の試合もあったのですが、チャレンジのチームと普段、9人制バレーをしている山梨中銀では、あまりに分が悪いと思い、山梨中銀のクルミさんの応援に行きました。


山梨中銀は、バレーを熱心に応援されている企業だなあと、この日も感心しました。
たくさんの方が応援に来られていて、メガホン叩きながら「山梨中銀」をしっかり応援されていました。
応援の力もあり、第2セットは、25-19で取り返しました。
このセットは、クルミさんがサーブとスパイクで大活躍。
柏は、このセットからお見合いがあったり、イージーなミスが目立つようになりました。


第3セットは、山梨中銀が走りました。
13点のコートチェンジの時は、6〜7点の差があったと思います。
この時、もしかしたら、気持ちの空きができてしまっていたのかなあ。
私、実は、このとき、山梨中銀を応援しつつ、余計なことも考えてしまっていました。
9人制をメインにしている山梨中銀に、チャレンジの柏が、敗れるにしても、大差で敗れてしまっては、あまりにも辛いなあ。
応援している自分のような者が、そんなことを考えているのも悪かった。
柏は立派でした。
最後まで粘り、最後は25-22で一気に勝利しました。


柏では、江森選手のジャンピングサーブが素晴らしかった。
100点のサーブ。ノータッチのエース、何本も。
それと、同じくサーブで石橋選手。
石橋選手は審判の笛と同時に間髪いれずにサーブを打つのですが、終盤の連続失点は、この石橋選手のサーブから。
石橋選手の作るリズムを壊すことができませんでした。
あと、伊藤選手がいい角度のスパイクを打っていて、感心しました。


山梨中銀は、9人制のトリッキーな攻撃も見せてくれました。
ちょっと、難度が高すぎて上手くいかなかった攻撃もあったけれど、楽しめました。
中銀の1番、土方選手、やっぱり、いいなあ。
ネット処理も、さすが9人制バレーの「上手さ」を見せてくれました。
楽しかった。面白かった。山梨中銀のバレー。


さて。三浦亜野選手。
中銀でのコートネームは、タクさん。
東海大学時代のコートネームは、クルミさん。


「器用な『選手』ですよね」
クルミさんのことを、バレー友達の誰かがそう言いました。
6人制から、9人制へ。
そして、今、9人制のバレーもしっかり自分のものにしているように見えるクルミさん。
適応力があって、器用な選手なのだろうと思う。
けれど、自分がクルミさんに持つイメージは、逆で。
「なんて不器用な『人』なんだろう」
そう思っていました。
自分が東海の選手に最初に、声を掛けたのはクルミさんだと思う。


神奈川リーグ。
神奈川大学の体育館。
初めて、東海の横断幕を持って行った時だ。
たった一人で、東海の横断幕を張りに行った。
個人で横断幕張る人、いないだろうし、だいたい、神奈川の男女の大学が一同に集まっている大会の雰囲気も独特で、
倒れそうなぐらいに緊張していた。
小動物のように縮こまって、怯えながら(笑)階段、上がっていった。
まず、東海が試合をするコートを知りたかった。
と、階段に東海のユニフォームを着た背の高い選手がいた。
東海大学の試合は、どこで行われますか?」
なんとか声が出た。
「あっち」
なんか、すげー、ぶっきらぼうな言い方。
なんか、すげー、緊張していた自分がおかしくなった。
あれ、たぶん、きっと、クルミさんだったと思う。
だったよね?
違う?
そういうことにしといて(笑)


クルミさんを、よく知っているわけではない。
だけど、なんとなく、クルミさんは、プレーに関しては、器用な選手だと思うけれど、人としては、真面目すぎるというか、不器用ではないかと思う。
試合中、素晴らしいプレーをしても、大きくアピールするわけでもなく、どちらかというと、他の選手がいいプレーをした時に、大きく両手を広げて迎えに行くクルミさんが記憶に残っていて。
スポーツ選手らしいというか、言葉ではなく、プレーで語りかけるタイプではないかと思うことが多く。


4年生でキャプテンになった時、少し驚きました。
4年生は4人だけで、たぶん、ツクシさんか、クルミさんのどちらかだとは思っていたのですが、クルミさんは真面目すぎて、どうかなあと思っていたものですから。
ツクシさんが不真面目だ。
キャプテンは不真面目なほうがいい。
という意味ではないですよ。もちろん。
本人が聞いたら爆笑されるかもしれませんが、クルミさんは、繊細過ぎて、キャプテンは、どうかなあと思ってもいました。心配はしたけれど、クルミさんは、クルミさんらしい、とてもいいキャプテンだったと思います。


東日本インカレ、優勝した時。
キャプテンの胴上げあるかな?と思ったけれど、クルミさんはなくて。
その後、キャプテンのクルミさんが、たくさんの荷物を持って移動していました。
クルミさんの大学4年間のうち、自分が見たのは3年半。そして、その中のバレーをしているだけの、ほんとにわずかな時間だけど。
クルミさんのそういう場面は、何度か見てきて、そういう場面がいくつも記憶に残っている。


駒込で行われた東西対抗の帰りだった。
ツクシさんから、クルミさんが卒業後も、バレーを続けると聞いて、すごく嬉しかった。
ただ9人制と聞いて、その時は、正直、ショックだった。それとしなくていい心配もしてしまった。
できれば、応援に行きたいと思っていたけれど、9人制は情報が少なく、なかなか応援に行けないのではないかと思った。
でも、その翌年、山梨中銀の試合を見て、気持ちが晴れた。
山梨中銀は、とても、いいチームだったし、9人制バレーも楽しかった。面白かった。
それに、クルミさんが、すげーいい感じでバレーしていた。
試合後に、北海道のクルミさんファンの女の子に画像送りたくて、
「写真、撮っても、いいですか?」
って聞いた。
一人で写真を撮られるのは、すごく恥ずかしいみたいだった。
クルミさんらしいなあと思って、あきらめた。



と。



山梨中銀のクルミさんを見ていたら、いろいろ思い出した。


山梨中銀は、バレーに熱心な企業であり、それはすごくありがたいことだと思います。
と同時に。
エースであるクルミさんに対する期待も大きく、プレッシャーもあるのではないかと思います。
コートの中で、頑張っているクルミさんを見ていたら、自分の中の本質に触れるものが多くありました。
頑張れ。頑張れ。頑張れ。


柏エンゼルクロスとの試合前。


クルミさんと、加藤選手が二人並んで、コートの上に仰向けになって、体育館の天井を仲良く見ていた。
二人の笑顔を見ていたら、温かいものが心の中に溢れた。
しなくてもいい心配をして、少しだけ「それ」が心にあった自分には、その光景が すごく 嬉しく思えた。 
クルミさん。頑張れ。頑張れ。