山梨中央銀行女子バレーボール部〜 その1

7月22日。
福島。
あづま総合体育館。
全日本9人制バレーボール実業団女子選手権大会。
応援していた山梨中央銀行が、準決勝でパナソニックエナジーに敗れ、帰ることに。
階段を下りたところで、山梨中央銀行の関係者の方とばったり会いました。
東海OGの三浦選手、本告選手のことなど、お話をして、
最後に、
「8月25日に、6人制の国体予選に出場する」ことを聞きました。



8月5日。
東海大学体育館。
練習見学に行くと、山梨中央銀行が来ていて、練習ゲームを見学できました。
全部で10セット。
結果は、
25ー15
25ー19
25ー18
25ー21
25ー14
26ー24
25ー20
25ー14
25ー21
25ー23
東海大学10-0山梨中央銀行
山梨中央銀行は、1セットも取れませんでした。
9人制と6人制では、ルールがかなり違い難しいですが、それでも本番は1ヶ月も経たずに来るのに、この結果は厳しい。
特にサーブレシーブが崩されていて、リベロの守屋選手は、叱責されていました。
ともすれば、心も曇りそうな厳しい叱責で、見ていて心臓が鷲づかみされたような衝撃を受けたのですが、
守屋選手は、けして下を向かずに頑張り通していて、心が動かされました。


練習見学の最中に、加藤選手がやってきて、
「この間は、応援ありがとうございました」
と言ってくれました。
加藤選手を自分は最初、サポート的な仕事をされることが多かったので、マネージャーさんかなと思ってしまったのですが、プログラムなどを確認すると、現役の選手でした。


練習ゲーム全敗の山梨中央銀行でしたが、10セット終わった後も、厳しい練習を続けていて、それには驚きました。


8月25日。
小平市民総合体育館。
国体関東ブロック大会。

第1試合の時、日立の遠井選手が審判に呼ばれて見上げた時に、汗びっしょり。
この日、冷房のない小平市民総合体育館の暑さは、危険なレベルでした。
冗談ではなく、実際にマットで運ばれるスタッフの姿も見ました。


その暑さの中、行われた関東ブロック大会。
中でも、この第2試合の熱戦は、一生忘れられない試合のひとつとなりました。


第2試合。
山梨中央銀行群馬銀行
9人制のライバル対決。
が、ライバルといっても、山梨中央銀行は、群馬銀行には、勝てていないとのこと。


また、この試合では山梨中央銀行群馬銀行もたくさんの応援団が駆けつけての応援。

両チームとも、応援がすごかった。


第1セット。
群馬銀行が走る。山梨中央銀行は、終盤までリードされる展開。
が、次第に点差を縮める。先にセットポイントを奪われるが、ここからの「粘り」が素晴らしかったです。
27-25で先取。


第2セット。
群馬銀行が序盤から圧倒。
サウスポーエースの4番、森泉選手が止まらない。
大差で群馬銀行が取るものと思われたのですが、山梨がここでも驚異の「粘り」
24-22から同点に。
が、最後は群馬銀行
24-26。


第3セットは、終始、群馬銀行が押し捲る。
19-25。


第4セットは中盤まで山梨がリード。
が、終盤に群馬銀行が追い上げ、
25-23。


山梨中央銀行のエース三浦選手、元全日本辻選手、群馬銀行の渡辺選手が足を攣って一時、コートから離れる過酷な試合となりました。
普段は3セットマッチが主となる9人制バレーで、5セットマッチ。それだけでも、厳しいのに。
試合はフルセットに。
コート上は、30度を越えていると思われる異常な暑さ。
どちらの頑張りも讃えたい。そう思った第5セット。
第5セットは、群馬銀行がリード。
2-5。
しかし、この試合で再三見せた「粘り」を山梨中央銀行が発揮。
8-6と逆転して、コートチェンジ。
ここから最大11-7と山梨中央銀行がリードする。
足を攣ってからの渡辺選手が苦しい。
が、今度は逆に群馬銀行が「粘り」を見せる。
点差を縮め、13-13と同点。
さらに、13-14と一気に逆転。
リードしながら、先にセットポイントを奪われた山梨中央銀行
この逆転の1点が足を攣っていた渡辺選手、渾身のスパイクでの1点だったことが、なにより重い。
が、ここでも、また山梨中央銀行が粘る。
それまで止められなかったサウスポーエース、森泉選手を山梨中央銀行の本居選手がブロック。
この奇跡のようなブロックが、群馬銀行のセットポイントが続く場面で、2度、3度続く。


ここら辺から自分の記憶が曖昧になる。
完璧に飛んでいた。
大激戦の最後は、川久保選手のスパイクが相手ブロックを弾き飛ばしてボールがコート外に落ちたように「思う」



山梨中央銀行には、なぜか、こういうドラマチックな試合が多い。


が、まさか。


その翌日に、それ以上の途轍もない劇的な試合を目の当たりにすることになるとは、思いもしなかった。