ジョー!

pigroboshow2006-06-05

黒鷲旗の自分の観戦した試合で,映画のようだったなあと思った試合が,いくつかあって,日立佐和−JT戦も そんな一戦でした。
自分的に,この試合のヒロインは,日立佐和の背番号10番のジョーこと,山城選手でした。
この試合,竹下選手と板橋選手の全日本セッター対決でもあり,二人ともスゴイプレー,そして,ミラクルレシーブの応酬だったのですが,自分が1番心に残っているのは山城選手でした。
第12回Vリーグで,日立佐和と一緒の試合が多くて,自分もかなり日立佐和の試合は見ていたのですが,あまり山城選手がコートに立っている姿を見た記憶がないように思います。その山城選手が,めっちゃ光っていたように思いました。それは決定率とか数字上のことではなくて。
なんというか,気持ちが伝わってきたんです。
一見,クールでカッコイイって感じの山城選手ですが,この試合の山城選手は,コートの中で,思いっきり走りまわって跳びまくって,嬉しさも悔しさも素直な感情がストレートに伝わってきました。
見ているこちら側が,思わず引き込まれるようなバレーボールをしていたように思います。
そして。
この試合を締めくくった最後のプレー。
その最後のプレーのなんと美しかったことか。
第4セット。24対23。日立佐和1点リードの緊迫した場面でした。
ラリーが続く中,ボールは宝来選手の真上に。
その時,レシーブ体系の崩れていた日立佐和でブロックに入れるのは,都澤選手だけでした。
JTの中でも おそらく最強のスパイカー,宝来選手に上がったオープントス。その宝来選手,渾身の一撃を都澤選手が1枚でシャット!
その時の日立佐和のベンチの盛り上がりときたら。思わず鳥肌ものでした。
試合終了後に一緒に観戦していた友達が
「ジョーが泣いている」
その言葉に見れば,感極まった山城選手が涙を流されていて。
まるで 映画を見ているような そんな美しい試合だったと思います。