秋季リーグ戦〜東海大学優勝への軌跡

春リーグ2部準優勝。
秋リーグ1部10位の東海大学が優勝しました。
開幕戦は、嘉悦大学との試合。
この試合、東海大学は第1セットを25-11で取られてしまいました。1部優勝の王者嘉悦大学と、2部準優勝の東海大学の大きな実力差があったというよりも、東海大学が初戦のコートで自分たちのバレーボールができていなかったように思います。
続く第2、第3セットを連取。第4セットを嘉悦大学が奪った後の第5セット。判定の微妙な綾もあり15-13でフルセットの末に敗れてしまいます。
東海大学の勝利は、第2戦の松蔭大学。そして、その松蔭大学を破った後に7連勝。
春のベスト4の日体大を3−1で破り。
準優勝の青学を2セット奪われた後からの3連続で奪い返しての逆転勝ち。
その内容も、第3セット後半からは、東海が青学を相手に優位に試合を進めていました。
東海大学の順位も2位にまで上がりました。
1次リーグ、最後の対戦チームは筑波大学。その筑波大学に連勝を阻まれ、東海大学は3位で1次リーグを終了します。
東海大学は、1次リーグの初戦と最終戦の最初と最後の2試合を落とすという結果になりました。
1次リーグ終了時点での上位4チームによって争われる上位リーグ進出大学の成績は、
1位 嘉悦大学  9勝0敗。セット率 2.700
2位 筑波大学  7勝2敗。セット率 2.875
3位 東海大学  7勝2敗。セット率 1.846
4位 日体大   6勝3敗。セット率 1.353

上位リーグは、総当り3試合。1次リーグの成績は、そのまま上位リーグに持ち越されるため、勝ち数2差で全勝を続ける春リーグ王者の嘉悦大学が優位であることは一目瞭然でした。

東海大学の上位リーグ1戦目は、前回敗れてしまった筑波大学との試合。敗れた後に続いての試合で、ファンとしては、心配もありました。ですが、東海は強かった。筑波大学を相手に3−0のストレート勝ちをおさめました。高さに勝る筑波大学を相手に、内容的にも圧倒する場面がありました。

続く東海大学にて行なわれた王者、嘉悦大学との1戦。
東海は、内容において嘉悦大学にも一歩も引けをとらないバレーボールを展開します。結果、3−1で王者、嘉悦大学の連勝をストップさせます。この試合の結果、最終日、前日の時点で東海大学にも優勝のチャンスが残りました。その時点での戦績は、
1位 嘉悦大学 10勝1敗。セット率 2.214 (得セット 31 失セット 14)
2位 東海大学  9勝2敗。セット率 2.143 (得セット 30 失セット 14)
最終日に東海大学が勝ち、嘉悦大学筑波大学に敗れれば、セット率からわからなくなるというところまで東海大学は、やってきました。
それでも。
今シーズン、筑波大学嘉悦大学を苦手としており、1次リーグでもストレートで敗れてしまっていて、嘉悦大学は勝てば文句なしの11勝1敗での自力優勝の可能性が残されていました。東海大学が、優勝するには勝つこと。それも、できるだけセットを失わない強い勝ち方で、嘉悦大学にプレッシャーを与えるしかできることはありませんでした。

最終日。
東海大学は、日体大をストレートで破りました。
全試合を終えた成績は、
10勝2敗。セット率 2.357 (得セット 33 失セット14)
後は、最終試合の嘉悦大学筑波大学の試合を待つのみとなりました。

嘉悦大学は、大勢の応援団もスタンドに来て、応援で筑波大学を圧倒していました。第1セット、あと1歩のところまで、筑波大学は頑張りますが25-23で嘉悦大学が取りました。
ですが、第2セット以降は筑波大学が素晴らしいバレーボールを展開。逆に嘉悦大学はいつもはしないようなイージーなミスも目立ち始めました。
第2、3セットを筑波大学が奪いました。
第4セット。リードする筑波大学。心臓の鼓動は、かなり激しくなっていました。
25-19。筑波大学が勝利しました。
結果。
1位 東海大学 10勝2敗。セット率 2.357 (得セット 33 失セット14)
2位 嘉悦大学 10勝2敗。セット率 1.882 (得セット 32 失セット17)
東海大学が優勝しました。

東海大学の優勝について、ひとつ思うこと。
それは、東海大学の強みは進化するチームであったということ。
最終成績は、
東海大学 10勝2敗。セット率 2.357 (得セット 33 失セット14)
これを1次リーグと、上位リーグの成績に分けますと
1次リーグ
東海大学  7勝2敗。セット率 1.846 (得セット 24 失セット13)
上位リーグ
東海大学  3勝0敗。セット率 9.000 (得セット 9 失セット1)
圧倒的に上位リーグでの成績がいい。試合を積めば積むほど、東海は強くなっていったように感じます。
1年生が多くスタメンに連ねる東海大学にとって、一番必要だったものは、チーム作り。チームとしての経験だったのではないかと、今、思います。
ですから春リーグ終了後の神奈川リーグという小さな大会も含めて、東海大学は主力による試合を通して、チームとしての場数を踏んでいったように思います。
この夏。今までに無く東海大学はチームを分けました。
今、試合で活躍している選手達は、多くのゲームをこなしました。
そして、他の選手達は自分たちの向上は勿論、高校生への指導などで自分達を磨いていったように思いました。
勝利の為のフォア・ザ・チーム。藤井監督の括弧たる信念。チーム作りへのプランが実を結んだようにも思います。