桜の花

pigroboshow2012-04-09

桜の花を見ると、想い出す。
2004年に、京都府立体育館で行われた近畿総合。
当時、近畿総合は春に行われていた。 


その日、初めてロボ中とさあじ君に会うことになった。
円町駅から、京都府立に向かう道。
その途中の公園に桜の花が咲いていた。


京都府立に、ロボ中は、最初、いなかった。
あじ君に聞いたら、煙草を吸いに体育館外に行っているとのことだった。
で、煙草を吸っていたロボ中に会った。
ロボ中の顔は、もう覚えていない。
残念ながら写真も撮っていないし、もう7年は会っていないから、記憶も薄れてしまっている。


それでも、桜の花を見ると、2004年のあの桜とロボ中を想い出す。
もうバレーボールにも興味を持っていないかもしれない。
おそらく会うことは、無いと思う。
それでも、どこかの体育館で。
そう言い続けたいと思う。
ロボ中、生きていてくれたら、それでいい。


以前、近畿総合は春に行われていた。
アローズの新人選手を初めて応援できる大会ということでもあった。
2004年のアローズの新人選手は、中道選手、濱口選手、大山未希選手の3人だった。
ロボ中は、未希さんの幕を手作りで作っていた。


桜の花を見ると、2004年の近畿総合。
希望に満ちた未希さんを想い出す。


あれから8年。
ビーチの未希さんを応援した。
手術から、1年も経たずに 3位入賞は立派な成績だ。
心から祝福したい。
だけど、自分自身への戒めもあって、試合後、ビーチパークを後にした。
ビーチパークから平塚駅までは、20分前後の距離。
少しも長く感じなかった。
風が吹いていた。
桜の花も咲いていた。


平塚駅から、バスで東海大学に向かった。
練習は午前中に行われ、既に終わっていることは知っていた。
東海大学正門前で、バスから降りた。
正門から北門まで、坂を歩いた。
大学敷地内を縦断した。


ビーチパークから、そこまでの間。
試合後からじわじわと、未希さんのことが深く心の中に響いてきていた。
手術のこと。
新パートナーのこと。
風が強く吹いて、寒くさえ感じた砂浜で、水着になって、気合で試合をしていたこと。



北門を出て、駅に向かって歩いた。
ローソンの少し先を左折して、急な階段を下りて。
歩いていく途中に病院があった。
普段、気づかない病院横の小さな広場。
ベンチに3人の老人が座っていた。
桜の花を見ていた。


2004年に見た桜。
2012年に見た桜。
老人たちが見ていた桜。
ロボ中が見た桜。
あじ君が見た桜。
それぞれの見た意味合い、感じ方、深さ、それは違うものだと思う。


未希さん。
未希さんが、見た桜は、どうでしたか。
私は、平塚での試合を見て、それが希望に満ちたものであったように感じることができました。

おめでとう。