斎藤さん

私は、今でこそバレーを毎週のように見ていますが、まったく見ていなかった時期もあり。無知は罪でもあるなあと思った出来事。

最も古い記憶は、2007年の淵野辺かな。
その方は、春リーグで東海女子バレー部員を、あることで叱っていました。
だいぶ自分よりお年を召しているように見えましたが、立ち居振る舞いは毅然としていて、こちらも背筋がしゃんとなるような紳士でした。
それから、東海の体育館で時々、お見かけしました。
教えている姿を見ていて、これは、相当な方なんだろうなあと思っていました。
ある時、高校生が練習に来ていて、その高校生達にスパイクの腕の振り方を教えるのに、紐をつけた棒のようなものを持たせて、紐の流れで説明していて、見ていて、感心しました。
きっと、スゴイ人なんだろうなあと、脳天気な自分は、ぼんやり思ってました。
松前杯で、販売していたTシャツを購入。そのTシャツには、達筆な字で「切磋琢磨」とプリントされていました。
それを書いたのも、その方だそうです。
「どういう方なんだろうね」
「なんか。男子を教えていた方とか聞きました。斎藤さんって、みんな呼んでますね」

町田大会。
アリーナのエンドは、一般客には解放されず、関係者席のようでした。
で。そこに斎藤さんが。
「ああ。やっぱり、偉い人なんだなあ」
土曜日の試合が終わり、町田駅のホームで電車を待っていたら、偶然、斎藤さんとばったり。
「こんにちは」
挨拶をしたら、にこりと笑顔で会釈してくださいました。

で。日曜日。
友人たちと試合を見てて、斎藤さんをエンド席で発見。
「あの方、東海の関係者さんなんだよ。斎藤さんって方で、昔、男子を教えていた方らしいんだけど……」
そう友人に話したら、一言。
「監督ですよ。斎藤監督」
「え!」
なんと、斎藤さんは元 全日本男子監督でした。
自宅に帰って調べたら、1984年から1986年の監督でした。
……自分、バレー見ていなかったころだけど……
斎藤さんなんて、軽々しく呼んでしまい、失礼でした。
無知は、怖いな。恥ずかしいなと思いました。
斎藤さん。
そう呼ぶ以外にないですが、今後は、今以上にリスペクトの気持をこめて、斎藤さんとお呼びしようと思いました。