入れ替え戦

pigroboshow2011-10-31

二子玉川の駅から、バス停に向かうと、赤いジャンパーの集団がバス停にいるのが見えました。
日女のバレー部員さん達でした。
入れ替え戦の試合で、ラインズマンや得点係、ボール係などのお手伝いするためでした。
他に某大学の弓道部の方たちもいました。
バレー友達のSさんがいて、一緒にバスに乗って駒澤大学へ。


入場料金千円を払って、体育館の中に入ると、同じくバレー友達のAさんがいました。
けれど、他には観客はまだ誰もいなかったと思います。
アリーナのサイドの片側にパイプ椅子が3列。
あとは、スタンド席が少し。
コートでは松蔭大学と日大の選手が練習をしていました。
試合前の練習では、日大のスパイクは松蔭と遜色ないように感じました。ただ試合前の練習と試合は違いますし、レシーブやつなぎはどうかな?と思いました。


松蔭3-2日大
25-21
23-25
25-16
18-25
15-12


思っていた以上に日大のレシーブは良かった。
大きくは崩れなかったです。
第1セット中盤から、日大の攻撃が決まるようになってきて、ちょっと怖いかなと思っていたら、第2セットは日大が逆転。
それでも、第3セットは松蔭のセンター、1年生の小清水選手がよく得点していました。1年生コンビの両レフトの小林選手と斎藤選手も活躍しましたし、内容も良かったので、このまま行くかと思ったのですが、第4セット、がらりと変わりました。


日大のエース、仁田選手が止まらない。
サーブもよく決まるし、チームの雰囲気も明るく元気いっぱいで良かった。
宮田選手、須河選手も面白い選手で、見てて気持ちが良かった。
逆に松蔭は、レフトの斎藤選手がプレッシャーからか弱気に見えるスパイクがあったり消極的なプレーが目立ちました。
もともと松蔭の応援に来たつもりだったけれど、第4セット途中、
「あれ?」
なんか仁田選手、日大が1部でバレーするところも見てみたいかも。
などと思ってしまいました。
それぐらい日大は魅力いっぱいでした。


だけど、第5セットに入る前に松蔭の1年生セッターの富塚選手の思いつめたような顔を見たら、
「松蔭、がんばれ」
やはり、そう思っていました。


第5セット。
まず
松蔭0-2日大の場面で、日大のサーブミスで1点が松蔭に入ったのですが、これは大きかった。
松蔭、序盤に動きが悪く、日大がイケイケだったので、松蔭は助かったと思います。


松蔭5-8日大で、コートチェンジ。
その後、
松蔭6-10日大で、松蔭が2度目のタイムアウト
このタイムアウトは、今になってみれば、素晴らしいタイミングでのタイムアウトだったと思います。
このタイムアウトを境に、日大は勝利を意識してしまったのか、動きが固くなりぎこちなくなったのに対して、松蔭はよく集中できていたように思いました。
決まっていたエースの仁田選手のスパイクが決まらない。逆に松蔭のブロックが決まる。或いは日大のスパイクがネットに掛かる。
よく試合終盤にセッターのトスが、勝利を意識して、短くなる低くなるといいますが、このときはそういう風には感じなかったけれど、平常心でなく、やや乱れているところがあったのかもしれません。


もうひとつのポイントは、松蔭のピンチサーバーの順番。
それまで、松蔭はまず小川選手→鳥飼選手の順番で起用していたのですが、他のバレー友達と、勝負どころの終盤で小川選手の方が良くないかなあと話していて、この第5セットだけ小川選手が終盤に起用されました。
小川選手は威力のあるジャンサですが、失敗もあるから終盤では怖いかもしれませんが、サーブ賞を争うほどの威力があるし、「勝負どころ」では、勝負できるサーブですから。
で第5セット終盤。
小川選手のサーブで崩し、逆転へと一気に。


松蔭14点目。
ベンチにいた斎藤選手が既にタオルで顔を覆っていて。
松蔭の1年生エース。
この試合、ずっとプレッシャーを感じていたんだろうなあ。
苦しかったんだろうなあ。


松蔭の多くの選手が、顔の前で手を合わせて祈っていました。
15点目。松蔭、コートの選手も、外もベンチも、みんな涙。
辛かった。苦しかった。みんなで乗り越えた。
すごく伝わってきて、ちょっと、もらいそうになりました。


試合後は、松蔭の涙が多くあり、日大はどちらかというと涙を流していた選手よりも、悔しさに唇をかみ締めていた選手が多かったように思いました。ほぼ1部昇格を目前にしていながら、松蔭6-10日大の場面から、2点しか取れなかった。
9点を奪われた。
自分たちをふがいなく思う気持ち、責める気持ち、後悔がたくさん残った試合になってしまったと思います。


試合後、通路で日大の選手が先輩からねぎらいの言葉を掛けられて涙している様子を見ました。


入れ替え戦、第1試合があまりに深く残る重い試合になったので、なんだか第2試合を見ようかどうしようかとさえ思ってしまいました。


国士舘3-1順天堂
25−22
19−25
25−17
25−15


この試合、第2セットを奪ったものの、順天堂は思うようなバレーができず悔いが残ってしまったのではないかなと思いました。